AI開発は「即興セッション」だ!Claude Codeと創る、三刀流エンジニアの新グルーヴ

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Claude CodeとのAI開発を、音楽の「即興セッション」と捉える三刀流エンジニアtosakafunk(松本翔)の新たなワークフロー。技術的ノイズを乗り越え、プロダクト全体の「アンサンブル」を調律するプロンプトエンジニアリングで開発効率

  • 課題AIとのセッションで技術的ノイズが発生し、開発グルーヴが乱れた
  • 解決ビジネスゴールとアーキテクチャを再提示し、全体像でAIを「調律」
  • 発見AIは「即興セッション」の相手。自分はビジョン提示と「指揮」に集中
  • 変化三刀流エンジニアのワークフローをAIで改善、本質的価値創造へ
  • 本質プロンプトエンジニアリングはAIを活かす「ディレクション」

AI開発は「即興セッション」だ!Claude Codeと創る、三刀流エンジニアの新グルーヴ

AI開発はスムーズなはずだった。しかし、ある「ノイズ」が筆者の開発のグルーヴを乱し、プロダクトの根幹から意識が逸れそうになった経験がある。だが、その壁を乗り越えた時、AIとの開発がまるでプロのミュージシャンとの熱い即興セッションのように高揚感に満ちたものへと劇的に変化したのだ。

TL;DR

Claude CodeとのAI開発は、局所的なコード修正に留まらず、プロダクト全体のビジョンとアーキテクチャを「アンサンブル」として調律する「プロンプトエンジニアリング」によって、一貫性と効率性を飛躍的に高めることが可能だ。

背景・環境:筆者の三刀流とAIへの期待

筆者は大阪を拠点に、音楽家(Hormonize Records主宰)× WEBエンジニア × 経営者の三刀流で活動する個人事業主だ。日々の開発では、Next.jsとTypeScriptをフロントエンドに、Python(FastAPI)をバックエンドに採用し、データベースにはSupabase、インフラにはGCPを活用している。AIの進化が目覚ましい中、開発ワークフローにどのようにAIを組み込み、全体の生産性と創造性を高めるかを常に模索してきた。

その中でAnthropicのClaude Codeは、その優れた文脈理解能力と高速なレスポンスから、筆者の新たな開発パートナーとして大きな期待を寄せていた。BOOM BAPのようなタイトなリズムと即興性を重視する音楽スタイルを追求する筆者にとって、AIとのインタラクティブな開発はまさに「新グルーヴ」を生み出す可能性を秘めていたのだ。

AI開発の「即興セッション」:手順と初期のグルーヴ

筆者のAI開発は、まずプロダクトのビジネスゴールとアーキテクチャの大枠をClaude Codeに提示することから始まる。具体的な要件定義や技術スタック、期待する機能などを詳細に伝えることで、AIは初期のコード生成やモジュールの骨子作成を担う。

たとえば、ユーザー管理と認証機能を備えたシンプルなREST APIの構築を依頼する際は、以下のようなプロンプトからスタートする。


「あなたはPython (FastAPI) とSupabaseを用いたREST API開発のエキスパートです。ユーザー登録、ログイン、セッション管理、プロフィール更新機能を持つAPIを構築してください。セキュリティと拡張性を考慮し、モジュール分割も提案してください。」

Claude Codeは瞬時に応答し、認証ロジック、データベーススキーマの提案、ルーティング構造、さらにはテストコードのひな形まで提供してくれる。この初期段階のやり取りは、まるでセッションミュージシャンに楽曲のテーマを伝え、ベースラインやドラムパターンが瞬時に構築されていくような、高揚感に満ちた体験だった。

筆者は生成されたコードを確認し、アーキテクチャの方向性や特定のビジネスロジックに関するフィードバックを与える。AIはそのフィードバックを元にコードを修正・改善し、開発の「グルーヴ」はスムーズに加速していくように見えた。

つまずいたポイントと解決策:乱れたグルーヴの調律

「即興セッション」と表現したAI開発だが、実は最初からスムーズだったわけではない。ある時、Claude Codeとの対話の中で、ローカル環境での依存関係のコンフリクトやビルドエラーが頻発した。AIは都度修正案を提示してくれたものの、筆者の意図する全体像とは少しずつズレが生じ始めたのだ。

具体的には、特定のモジュールのリファクタリングを依頼した際、AIは局所的な最適化に終始し、結果として他のモジュールとの連携において新たなバグを生み出すループに陥ってしまった。この「技術的なノイズ」は、まるでレコーディングセッション中に各パートがバラバラに演奏しているような、不協和音を生み出すかのようだった。開発の「グルーヴ」が乱れ、プロダクトの本質的な価値設計という「曲のテーマ」から意識が逸れそうになったのを覚えている。

筆者が困惑していたのは、AIが提供する解決策が、その場の問題解決に特化しすぎていた点だ。例えば、以下のようなやり取りだ。


筆者:「〇〇モジュールをリファクタリングして、テストコードを追加してほしい。」
AI:「承知いたしました。以下に修正案を提示します。(コードブロック)しかし、この変更は△△モジュールに影響を与える可能性があります。」
筆者:「では、△△モジュールも修正してほしい。」
AI:「承知いたしました。(コードブロック)この修正は〇〇モジュールと競合する可能性があります。」

このように、一つの問題を解決すると別の問題が発生するという、まるでデバッグの「無限ループ」に陥りそうになった。これはまさに、筆者が目指す「一貫性のあるクリーンなコード」という「音楽性」から離れていく状況だった。

解決策は、一度コードの手を止めることだった。

そして、プロダクトのビジネスゴールと全体のアーキテクチャ設計を、より抽象度の高いレベルでClaude Codeに再提示した。局所的な修正指示ではなく、システム全体の「アンサンブル」としての調和を求めたのだ。具体的なプロンプトは以下のようなものだった。


「一時停止しよう。現在の問題は局所的な修正の繰り返しから生じているようだ。この機能はプロダクト全体の『ユーザー体験のシームレスな流れ』という価値を提供する重要なセクションだ。現在のコードベースを、まるで一つの楽曲のように、各モジュールがそれぞれの役割を担い、全体として調和の取れた『アンサンブル』になるよう調律し直してほしい。特に、ユーザー体験の『リズム』を損なわないよう、パフォーマンスと保守性を重視してくれ。モジュールの依存関係を整理し、将来的な拡張性を考慮した設計を優先してほしい。」

このアプローチにより、Claude Codeは単なるコード修正ツールから、プロジェクト全体の「コンダクター(指揮者)」へとその役割を変えた。各モジュールの独立性と連携性を考慮した、一貫性のあるクリーンなコードへと軌道修正されたのだ。これはまさに、オーケストラの指揮者が個々の楽器の音色だけでなく、全体のハーモニーを追求するようなものだと筆者は感じた。

驚きと学び:三刀流エンジニアの新グルーヴ確立

この経験から、筆者はClaude Codeの文脈理解の深さとレスポンスの速さに改めて驚かされた。まるで腕の立つミュージシャンとインプロヴィゼーション(即興演奏)をしているような高揚感があった。筆者が抽象的なビジョンやコンセプトを提示すると、AIはそれを具体的なコードという「音符」に変換し、瞬時に「演奏」し始める。そして筆者が少し修正の指示を出せば、即座に「フレーズ」を調整してくる。この高速なフィードバックループは、通常の開発では得られない独特の「グルーヴ」を生み出した。

この新しいワークフローの中で、筆者の役割も明確になった。細かい実装やデバッグといったルーティン作業はAIに任せ、自分は経営者としてプロダクトの「ビジョン」を提示し、音楽家としてコードベース全体の「アンサンブル」を指揮する「コンダクション」に集中できるようになったのだ。これはまさしく、筆者が追求する三刀流の新たな形であり、AI開発におけるワークフロー改善の大きな一歩だと実感している。プロンプトエンジニアリングは、AIを操る技術ではなく、AIという楽器を最大限に活かすための「ディレクション」であり「コミュニケーション」であると、筆者は考える。

まとめ+次のアクション:AIとの新グルーヴを求めて

AI開発はもはや、人間が一方的にコードを生成させるツールではない。それは人間とAIが互いに刺激し合い、創造性を高め合う「即興セッション」であると筆者は強く思う。特にClaude Codeのような高性能なAIは、抽象的な概念を理解し、全体の調和を考慮した提案ができるため、開発者はより本質的な価値創造に集中できる。

今回筆者が経験したように、開発中に「技術的なノイズ」が発生したとしても、AIにプロダクトの全体像やビジネスゴールを再提示し、「アンサンブル」としての調律を促すことで、必ず開発の「グルーヴ」を取り戻せるはずだ。

この新しいAI開発のスタイルは、今後の開発効率化を大きく左右するだろう。筆者はこれからもClaude Codeとの「新グルーヴ」を追求し、よりクリエイティブで本質的なプロダクト開発を進めていく。読者の皆さんも、ぜひAIとの「即興セッション」を体験し、自分だけの「新グルーヴ」を見つけてほしい。その鍵は、AIに「指揮」を執らせるのではなく、自らが「コンダクター」となり、ビジョンを明確に提示するプロンプトエンジニアリングにあるはずだ。

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